建築家・重松象平さんの哲学が発揮された「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」を堪能した校了明け

vol.97

電子版ORIGINAL

エンタメ アート 教育

「SHO」といえば、最近はロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手のことを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、建築の世界では、「SHO」といえば重松象平さん。国際的建築設計事務所OMAのパートナーであり、ニューヨーク事務所代表。2021年からは、九州大学で発足した建築研究・教育センターBeCATのセンター長も務めています。

「文藝春秋」4月号では、そんな重松さんにBeCATでの教育や、OMAでの人材教育におけるモットーについてお話を伺いました。

 BeCATでは、従来の建築学科のように教授が持っている知識を教えるだけでなく、急速に変化する環境や技術に対応できる人材を育てるため、環境シミュレーションを用いた住宅の設計・建築を実際に行ったり、地域の課題を解決するためのプロジェクトを立ち上げるなど、実際の社会との繋がりを重視した教育を行っているといいます。

重松象平氏 (Photography by Julian Cassady)

 お話を伺う中で印象的だったのは、日本では現在、同じようなテナントが入った、建築家の個性を感じにくいビルが乱立しているという指摘でした。重松さんは建築物を「お弁当箱」に例え、建築家はお弁当箱を作るだけでなく、中身の具材――つまりどのようなテナントが入るかについても積極的に関与するべきだと言います。実際、重松さんがデザインし2023年に開業した「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」では、虎ノ門というビジネスや官公庁の中枢を象徴する施設を作るべきという重松さんの提案がもとになり、複合施設「TOKYO NODE」が完成しています。

有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。

記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!

初回登録は初月300円

月額プラン

初回登録は初月300円・1ヶ月更新

1,200円/月

初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。

年額プラン

10,800円一括払い・1年更新

900円/月

1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き

電子版+雑誌プラン

18,000円一括払い・1年更新

1,500円/月

※1年分一括のお支払いとなります
※トートバッグ付き

有料会員になると…

日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事が読み放題!

  • 最新記事が発売前に読める
  • 編集長による記事解説ニュースレターを配信
  • 過去10年7,000本以上の記事アーカイブが読み放題
  • 塩野七生・藤原正彦…「名物連載」も一気に読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
有料会員についてもっと詳しく見る

source : 文藝春秋 電子版オリジナル

genre : エンタメ アート 教育