まさか、まさか、まさか……。
トランプ関税がいよいよ発動されるという日、桜の咲き始めた東京・日本橋のすぐそばで、中国経済が専門の柯隆さんとランチをする機会がありました。
「まさか、本当にやるとは思いませんでしたよ」と柯さんに言うと、
「わが国(中国)は喜びましたね。もし中国だけがやられたら困ったけれど、トランプは全世界を相手にケンカを売ってくれた。だから、ぜんぜん大丈夫。
わが国は、モノ作りから、資源から、消費者までフルセットであるから、国内でぜんぶ回る。ぜんぜん困らない。中国共産党を喜ばすだけ。トランプも側近たちも、そこがわかってないよね」
柯さんは南京出身で、両親とも自動車企業の技術者という家柄。その意味でも実感のこもった言葉でした。
エマニュエル・トッド氏の最新論考「米欧の分裂と日本の選択」(5月号掲載)を読んでいた私は、柯さんの「フルセットある経済」という言葉にピンと来ました。
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