「で、でんぐり返りができません!」角田夏実選手に憧れて、柔道教室の門を叩いた

vol.99

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 文藝春秋5月号の巻頭グラビア「日本の顔」に、柔道家の角田夏実さんが登場しました。

 世界選手権3連覇。パリ五輪では金メダルを獲得し、48kg級最強女王の角田選手には世界中に大勢のファンがいます。かくいう私も、2022年の世界選手権で美しい柔道の虜に。ブレのない体幹と静かな足捌きに見惚れていると、瞬間、足元に潜り込み、相手の体を無防備に中空へ舞わせます。そして、ポーカーフェイスから繰り出される寝技の力強さには、気づけば画面を凝視していました。

東京学芸大学での練習風景 ©文藝春秋

 今回の取材では、東京学芸大学柔道部での練習も2度見学させていただきました。角田選手を囲む後輩たちの、なんと楽しそうなこと。打ち込みをしながら笑顔で何やらヒソヒソ話を交わし、腰痛持ちの角田選手の腰に素足で乗っかりマッサージをする一幕も。
 
「みんなほんと、バカですよねぇ」

 じゃれ合う後輩たちを愛おしそうに眺める角田選手。

練習中も笑顔が絶えない ©文藝春秋

 同号「日本の顔インタビュー」では、代名詞ともいえる巴投げの原点が、幼い頃に父・佳之さんとした「飛行機ごっこ」にあったというエピソードを紹介しました。角田選手にとって柔道は元来、家族や友だちとの遊びの延長にあったそうです。

 投げたり投げられたり、体を媒介とする人間関係の有り様は、言葉だけを介したそれとはきっと、全く異なるもの。「柔道は楽しい」という原点に立ち返るための場所が、母校の学芸大学なのだそうです。

乱取りでは真剣な表情 ©文藝春秋

 学芸大学での自然体で和やかな練習風景を見ているうちに、私の柔道熱は沸騰。「私も投げられたい……」。先日ついに、都内の初心者柔道教室の門を叩きました。道着を借り、気合十分で待っていると、先生からは「まずマットででんぐり返り、してみましょうか」と一言。

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