大谷翔平(1994年〜)
嘉納治五郎(1860年〜1938年)
小平奈緒(1986年〜)
宿沢広朗(1950年〜2006年)
堀米雄斗(1999年〜)
ひとつの大会が100年を超えれば、それは文化となる──これは箱根駅伝のある指導者の言葉であるが、明治時代に海外からスポーツが「輸入」されると、瞬く間に日本に広まっていき、その歴史は100年を超えた。
2022年は野球が伝来してから150年の節目の年だった。1912年にはストックホルム・オリンピックにふたりの選手が派遣された。そのうちのひとり、金栗四三の発案による箱根駅伝は、来年には第100回を迎える。
そして現代にいたるまで、アスリートとして日本の社会に大きな影響を及ぼし、なかには世界にもインパクトを与える「代表的日本人」が生まれてきた。
異端の選手、大谷翔平
日本は野球の国である。今年3月に開催されたワールドベースボールクラシック(WBC)の優勝、それを取り巻く熱狂は改めて日本人が野球を愛していることの証左となった。
日本には伝説的な選手が数多くいる。戦前はベーブ・ルースを三振に取った沢村栄治、戦前から戦後にかけては川上哲治、三原脩といった軍隊を体験した野球人が数々のドラマを生み、そして戦後日本の発展を象徴する「ON」こと王貞治と長嶋茂雄が日本の歴史を彩ってきた。ONの陰で自らを「月見草」にたとえた野村克也の著書は広く読まれ、今では教え子たちが指導者に転じた。その影響力はON以上のものを誇っているかもしれない。
日本国内で完結していた野球が大きく変容したきっかけは、1995年だった。近鉄バファローズの野茂英雄がメジャーリーグに移籍。01年にイチローがマリナーズに移籍するといきなり首位打者、MVP、新人王を獲得し、アメリカにも大きなインパクトを与えた。
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source : 文藝春秋 2023年8月号