別荘のリビングでは、数人の客人がお節料理を摘みながら、酒を飲んでいた。ファッション界、映画界、音楽界、文学界、料理界、それぞれの分野で活躍する人たちだ。
「月刊『文藝春秋』に連載しているページのインタビュアーの……」とざっくり紹介されて、その輪の中に座らされた。
「何を飲む?」
「ソフトドリンクを……」
「新年会だぞ? 飲まなきゃ……」
秋元は、山形の銘酒「十四代」の「龍泉」を、おそらく、有名な陶芸家のものであろうお猪口に注いでくれた。日本酒のことはよくわからないが、これがなかなか手に入らない貴重なものであることは知っている。一口、飲んで、思わず唸ってしまった。旨い。こんなに甘味と旨味が舌の上を心地よく滑ってゆく日本酒は初めてだ。
「なっ?」
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source : 文藝春秋 2025年4月号