「この資料をエイトさんに託したい」
ある人物から託された資料が私の手元にある。それは33頁に及ぶパワーポイントで、表紙にはこうタイトルが付けられていた。
『激動の2021年「政治決戦 総選挙と日本の行方」』
この資料は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会。私の原稿中ではあえて「統一教会」で統一する)の関係者からもたらされた。作成者は、統一教会のフロント組織、「世界平和連合(FWP)」の中部地区常任講師のS氏となっている。全国の支部の事務局長向けに作成された資料で、一般信者は知り得ない内容だという。
S氏のFacebookを確認すると、「友達」の中には、統一教会の関係者にならび、参議院議員の北村経夫氏や酒井庸行氏、衛藤晟一氏をはじめ、愛知県の衆議院議員である(掲載当時)工藤彰三氏、神田憲次氏、鈴木淳司氏、根本幸典氏、熊田裕通氏、池田佳隆氏、青山周平氏や、愛知県議会議員、名古屋市会議員、自民党の議員がずらりと名を連ねる。
また、名古屋市を本拠とする国際勝共連合愛知県本部の最新の収支報告書を確認すると、その代表者および会計責任者の欄にS氏の名前を確認することができた。
国際勝共連合といえば、世界平和連合と同じく統一教会のフロント組織であり、1968年に「反共」を掲げる政治団体として発足した。代表は、統一教会や国際勝共連合の会長を歴任した故梶栗玄太郎氏の長男・梶栗正義氏が務めている。教団トップは現在、会長の田中富広氏とされているが、私は、この梶栗氏こそ実質上のトップだと見ている。
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