「中の人」佐伯内閣広報官の告白90分

高市早苗研究 第3回

高木 徹 ノンフィクション作家

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「今の政府の広報は2、3周遅れている」

(取材構成 高木徹・ノンフィクション作家)

 ――「内閣広報官アカウント」をはじめたきっかけは?

 佐伯 僕は2012年の年末に発足した安倍晋三内閣の広報に携わっていて、安倍総理もSNS活用の草分け的存在でしたが、あの頃はネット広報と言えば「ホームページに載せておきます」みたいな世界観でした。しかし、ネット社会が広がり、今や検索ではなくAIに直接尋ねる時代。通信環境も良くなってテキストより動画で情報を取る時代です。

 まず、その変化のスピードに既存のやり方ではついていけない。今の政府の広報は、僕のイメージでは2、3周遅れているから、新しい発信の仕方をもっと考えなきゃいけないなと思ったことです。

 一方でこうした変化は、政府がやろうとしていることをしっかり国民に伝える上で、チャンスなんじゃないか、と思ったこと。発信するツールが増えたなら、より積極的に使おうという思いもありました。

記者会見で司会を務める佐伯耕三・内閣報道官 Ⓒ共同通信社

 ――広報官アカウントを見て、トランプ政権の積極的なSNS発信をかなり研究しているのかなと思いました。

 佐伯 研究というほどは研究してないです。訪米した時にレビット(報道官)さんに会いましたけど、3、40分話しただけ。当然刺激は受けました。もし、そう見えたのなら、問題認識が同じなんだと思います。新しい発信をやっていきたいということが共通点ですね。

 ――政府関連のSNSでは首相官邸アカウントや高市早苗首相の個人アカウントもあります。すべて佐伯広報官が所掌しているのですか?

 佐伯 高市総理のアカウントは総理ご自身のもので、秘書官などスタッフが必要に応じサポートしているのだと思います。首相官邸アカウントはうちのチームでやっています。

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source : 文藝春秋 2026年8月号

genre : ニュース 社会 政治