橋本龍太郎 いつも背中を押してくれた

橋本 大二郎 前高知県知事
ニュース 政治

戦後、岸信介内閣で厚生大臣、文部大臣を歴任した橋本龍伍(はしもとりょうご)。その2人の息子が、元総理大臣・橋本龍太郎(りゅうたろう)(1937―2006)と、来る衆院選挙に高知一区から出馬する前高知県知事・橋本大二郎(だいじろう)氏だ。大二郎氏が明かす、数々の兄の後押しとは。

 

◎「昭和100年の100人」 記事一覧 文化人編 / リーダー編 / スター編 / 女性編

「そんなもん、消しちまえ!」

 10歳下の弟を怒ることなど滅多になかった兄が珍しく声を荒げたのは、父が亡くなる時だった。

 私が高校1年生の時だ。父はすでに喉頭癌を患い、手術で声帯も取り、最期の日々を自宅で過ごしていた。ある日、授業中に教師から「すぐに家に帰りなさい」と言われ、自宅に急いで戻ったものの、私は父の傍らでただ呆然としていたのだ。当時すでに会社員だった兄は、私に少し遅れて帰ってくると、ラジオが大きな音でかかっているのを聞きとがめた。その一言で、はっと我に返ったのを覚えている。

 その父の通夜でのことだ。親類とおぼしき人が私に「あなたが春子さんのお子さんですか」と声をかけた。私の母は「正(まさ)」だ。「何かあるな」と感じた私が、父の遺品を整理していると、新聞記事が出てきた。「橋本龍伍は、朝鮮総督府の政務総監を務めた大野緑一郎の女婿」と書いてある。そこでようやくすべてが分った。

年額プランがおトク!月あたり900円で全記事読み放題

月額プラン

1ヶ月更新

1,200円/月

オススメ!

年額プラン

10,800円一括払い・1年更新

900円/月

1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き

電子版+雑誌プラン

18,000円一括払い・1年更新

1,500円/月

※1年分一括のお支払いとなります
※トートバッグ付き

有料会員になると…

日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事が読み放題!

  • 最新記事が発売前に読める
  • 編集長による記事解説ニュースレターを配信
  • 過去10年7,000本以上の記事アーカイブが読み放題
  • 塩野七生・藤原正彦…「名物連載」も一気に読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
有料会員についてもっと詳しく見る

source : 文藝春秋 2009年8月号

genre : ニュース 政治