だからニュースキャスターはやめられない

有働由美子のマイフェアパーソン 第25回

安藤 優子 ジャーナリスト
ニュース 社会 ライフスタイル
news zeroメインキャスターの有働さんが“時代を作った人たち”の本音に迫る対談企画「有働由美子のマイフェアパーソン」。今回のゲストはキャスターの安藤優子さんです。実は対談するのは初という2人。ニュースキャスターとしての熱い思いを語り合ってくれました。
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安藤氏(左)と有働氏

民放の“顔”が初共演。初めて語る生放送の舞台裏

 有働 こうしてお話しさせていただくのは今回が初めてですよね。私は前々から「安藤さんに会いたい」といろんな人に言いまくっていたのですが、今日ついに実現しました。

 安藤 本当ですね。実は以前、有働さんとの対談企画が進行していたことがあったんですが、某公共放送にいらした時代だったので、あっさりNGが出てしまって(笑)。

 有働 うぅ、スイマセン。今日はその分もお聞きしたいと思います。

 安藤 なんなりと。何も用意せず、手ぶらで臨みますので。

 有働 ありがとうございます。早速ですが、メインキャスターを務めておられた『直撃LIVE グッディ!』が昨年9月に終了して、今はどのような生活をされていますか?

 安藤 一言でいうと「収拾のつかない日々」になっています(笑)。毎日定時に同じ場所に行く生活じゃなくなって、1日を自由に使えるのかな、と思っていたんですが、ありがたいことに皆さんからお声をかけていただき、気が付けばアトランダムにスケジュールがバンバン入ってくる状態で……「あれ?」って。

 有働 こんなはずじゃなかった?

 安藤 ゴルフ三昧をしたり、素敵なお店で一人優雅にランチをしたり、とめどない自由を満喫する日々を思い描いていたんですが、予定をパズルみたいに組み合わせる毎日です。でも、とても楽しいですよ。

 有働 お声から楽しそうなのが伝わってきます。34年間、ずっと生放送の帯番組を続けてこられたわけですよね?

 安藤 そうですね。フジで34年、その前のテレビ朝日の番組も含めると、生放送という意味では40年、やらせていただきました。

 有働 それだけ長くやってこられると、生放送から離れることに一抹の寂しさもあったりしますか。

 安藤 今も5時に起きてニュースを見てます。明日ニュースをやれ、と言われてもできるようにしておきたいという思いは、今も自分の中にあるのかも。

 有働 それを聞いて安心しました。私、安藤さんには、ずっと現役でいてほしいんです。テレビで帯のニュース・情報番組をやっている50代以上の女性って、実は私と安藤さんだけだったので。

 安藤 えー、そうだったんですか。それって60代以上は私だけってことですよね(笑)。

 有働 まだまだ男性がメインの世界で安藤さんのような方がいてくださるのは安心感がありました。だから番組が終了すると聞いて、「うっ、なんか寂しい」と思ったし、今もまだ心細いです。

 安藤 もうちょっと早く大きな声で言っていただければ(笑)。

 有働 まだ遅くないです!

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フジテレビ『直撃LIVE グッディ!』

「笑え」「かわいくない」

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source : 文藝春秋 2021年2月号

genre : ニュース 社会 ライフスタイル