この1年間で、ニューヨーク・タイムズが約200万件も契約を増やしたという。タイムズに限らず、ワシントン・ポストなど米メディアが好調な理由は、一体何なのだろうか。
【選んだニュース】NYT契約数、1年で200万件増(5月7日、朝日新聞)
浜田敬子さん
◆ ◆ ◆
先ごろニューヨーク・タイムズがこの1年間で、約200万件も契約を増やしたと報じられた(朝日新聞ほか)が、日本の新聞関係者はこの報道をどんな気持ちで見つめただろう。
この1年というと、新型コロナウイルスの感染拡大に加え、アメリカでは大統領選、ブラック・ライブズ・マター運動など何十年に一度というニュースが重なった年。大災害や歴史的な事件はニュースメディアにとって「勝負どき」だ。普段はあまりニュースを見ない人たちもニュースへの関心が高まるので、新規の読者獲得にもつながるし、メディアそのものの「地力」も試される。ニューヨーク・タイムズCEOも、「激動の大統領選や人種問題、新型コロナウイルスの感染拡大がジャーナリズムにかつてない需要を創出した」と話している。
日本でも、昨年3月ごろからニュースサイトなどへのアクセスは爆発的に増えた。私が昨年末まで統括編集長を務めていたビジネスインサイダージャパンだけでなく、他のネットメディアも「過去最高」のPVを達成していた。だがその勢いが定着したメディアは数えるほどだ。
有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。
記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!
初回登録は初月300円
月額プラン
1ヶ月更新
1,200円/月
初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。
年額プラン
10,800円一括払い・1年更新
900円/月
1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き
有料会員になると…
日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!
- 最新記事が発売前に読める
- 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
- 編集長による記事解説ニュースレターを配信
- 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
- 電子版オリジナル記事が読める
source : 文藝春秋 2021年1月号