インバウンド特需から危機に コロナ後に訪日客は戻るのか

旬選ジャーナル

ニュース 経済 中国
インバウンド特需に沸いていた大阪の黒門市場は、外国人観光客の激減で危機に瀕しているという。中国でオウンドメディア企業を立ち上げ、代表作「好久不見、武漢(お久しぶりです、武漢)」や、#我住在这里的理由 (私がここに住む理由)の制作・配信などで知られる竹内亮さんが現在の思いを綴る。

【選んだニュース】「大阪・黒門の『反省』から学ぶコロナ後の訪日客政策」(4月4日、毎日新聞/筆者=小坂剛志)

「大阪・黒門の『反省』から学ぶコロナ後の訪日客政策」に書かれた黒門市場は、まるでゴーストタウンだ。ここ数年インバウンド特需に沸いていたが、外国人観光客の激減で危機に瀕しているという。

【差し替え】旬選ジャーナル1(竹内亮)顔写真
 
竹内亮さん

 私は現在中国に住んでおり、1年以上日本に帰っていないため、コロナ禍の日本がどうなっているのか自分の目で見たことはない。ただ、外国人観光客の大多数を占める中国人が今、日本に遊びに行くことができず辛い気持ちは痛いほどよく分かる。なぜなら私も日本に帰りたくても帰れないからだ(計1カ月以上隔離生活をする時間的な余裕がないため)。

 2019年の訪日外国人の旅行消費額は4兆8135億円。国別では中国がダントツ1位で1兆7000億円だった。中国人は日本旅行が大好きだ。日本食、桜、富士山、アニメ、京都、薬局、スキーなど、様々な楽しみを見つけては繰り返し日本にやってくる。中国の友人らは、アイドルのコンサートに行くため、桜を見るためだけに日本へ旅行していた。

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source : 文藝春秋 2021年6月号

genre : ニュース 経済 中国