日本を震撼させた平成の凶悪事件。事件後に流れた歳月は犯人・遺族の心境にどのような変化をもたらすのか。ノンフィクションライター、小野一光氏が現場を歩く。今回は「平成16年 大牟田連続4人殺人事件篇」の第3回。
■連載「平成凶悪事件と『その後』」
【平成17年】 大阪姉妹連続殺人事件篇
【平成15年】福岡一家4人殺人事件篇
【平成18年】秋田児童連続殺人事件篇
【平成16~17年】福岡3女性連続強盗殺人事件篇
【平成6~12年】中洲スナックママ連続保険金殺人事件篇
【平成21年】平成21年 島根女子大生バラバラ殺人事件篇
その日、自宅に届いた封書の差出人の名を目にして、思わず二度見した。
〈北村ことI孝紘(*本文実名)〉と、これまでにやりとりした手紙で見慣れた、角ばった筆跡が並んでいるのだ。
いくつもの疑問符が頭の中で躍る。「大牟田連続4人殺人事件」の実行犯として死刑が確定し、面会や手紙の発着信に制限を受ける死刑囚となった孝紘から、親族でもない私に手紙が届くはずはない。そのため、なぜ彼からの手紙が手元にあるのか、わからずにいた。
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