【ヒント】
1年で300冊以上の本を読む、女優兼作家といえば?
「本好きになったきっかけは、病院の待合室で見たマリー ホール エッツの『わたしとあそんで』。遊んでとは言えない内向的な子だったから心に残ったんでしょうね」
小学校4年生の時に両親が離婚。母を助けるため、家事や妹の世話などをずっと手伝ってきた。
「15歳で芸能界入りしたのも、早く社会に出て家計を助けたかったから。当時、鎌田敏夫さんのドラマが大好きで脚本家に憧れていたこともあり、芸能界に入れば道が開けるかも……という思いもありました」
女優として活躍する一方、28歳の時に初めて書いた脚本でNHKラジオドラマ懸賞の最高賞を受賞。以来、脚本や小説の執筆も手掛け、書評家としても引っ張りだこ。多忙を縫って40歳で大学も卒業した。
「最近、ブックレビューでご一緒していた児玉清さんが『人間は50から。そこから努力した人が伸びる』とおっしゃっていたのをよく思い出します。努力を続ければ、きっとまだ伸びしろはあると信じています」
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source : 文藝春秋 2022年1月号