高校野球史上に残る2人の名将が忘れられない夏の記憶
この夏、第100回の節目を迎えた全国高等学校野球選手権大会。1915年の第1回大会から今日まで「甲子園」では多くの名勝負が繰り広げられてきた。80年代、PL学園の黄金期を築きあげ、春夏合計で6度の全国制覇を達成した中村順司氏と、横浜高校を率い、2012年には史上4人目の甲子園通算50勝を達成した渡辺元智氏。2人の名将が「甲子園」の魅力について語り合った。
中村 渡辺さんは高校野球に携わってもう50年になられるんですね。僕はその半分の約四半世紀。
渡辺 半分の時間でこれだけの記録を残されているわけですから、中村さんには頭が上がりません。いずれにしても、今年は100回記念大会。こういう節目に中村さんと対談させていただいて、特別な思いがします。よく新聞やスポーツ誌で「歴代最強のチームはどこか」という読者アンケートが企画されますが、ありがたいことに松坂(大輔)がエースで、甲子園を春夏連覇した98年の横浜と、桑田(真澄)くん、清原(和博)くんのKKコンビが大活躍した85年のPL学園、私どもが指揮したチームは、毎回上位に選んでもらっていますね。
中村 もちろん甲子園の主役は球児たちで、私たち監督は彼らを全力で手助けしてきただけなんだけど、そうやって選ばれるのは嬉しいですね。「もし両チームが戦わば」みたいな架空の質問もよくされるんですが、実際やったらどうなるかなあ。横浜のほうが強いでしょう。
渡辺 いやいやいや、勝てませんよ。あの時のPLが最強ですよ。とにかく、そうやって話題にあがるだけで我々としては幸せですね。
中村 本当ですね。実際のところでは、PLと横浜は甲子園で3度対戦していますね。
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source : 文藝春秋 2018年09月号