どんなに時代が変わっても、装いの軸として欠かしてはならない服、スーツ。揺るぎない王道の一着で、改めて自身の矜持を表現しよう。
写真=渡辺修身、スタイリング=櫻井賢之
Brooks Brothers(ブルックス ブラザーズ)
現代におけるスーツ像の雛形となった名品「NO.1サックスーツ」。ナチュラルショルダーやソフトなラペル(襟)が特徴で、体型を選ばない。世界のエスタブリッシュメントに愛される一着だ。スーツ¥97,900、シャツ¥20,900、タイ¥15,400/以上ブルックス ブラザーズ(ブルックス ブラザーズ ジャパン☎0120-02-1818)
ビジネスウエアから 究極の自己表現ツールへ
ビジネス環境の大きな変化によって、“義務として着る”制服としての役割を終えようとしている、スーツという洋服。しかし自己表現のツールとしてのその価値は、今まで以上に重要性を増すはずだ。なぜなら上質なスーツとは、熟練の職人たちによって数百の工程を経て仕立てられる、究極の服。現在は既製服としてはほぼ存在しないが、鎧のように構築的な英国のスーツなら、凜々しさや威厳を。手縫いの技法を駆使した曲線美が持ち味のイタリアのスーツなら、自然で優しい表情を。そして簡潔さをモットーとするアメリカのスーツなら、清潔感と若々しさを……。生地と仕立ての選択次第で、スーツはあなたのあるべき姿を最も表現してくれる一着になるはずだ。ここで紹介する個性豊かなスーツを、ビジネスウエアという概念にとらわれず、自由な感性で選んでほしい。
改めて見直したい 究極の服、スーツの真価
Kiton(キートン)
コンパクトな肩と小さなアームホール、手縫いを駆使した縫製で抜群の着心地を生む、イタリア・ナポリが誇る傑作スーツ。「ソラーロ」と呼ばれる生地はシルク混で、趣深い光沢を放つ。スーツ¥792,000、シャツ¥71,500、タイ¥33,000、チーフ¥19,800/以上キートン(ストラスブルゴ カスタマーセンター☎0120-383-563)
スーツの聖地と呼ばれる、イタリア・ナポリにあるキートンの工房。各工程に熟練した職人たちが、ほとんど機械を使わずスーツを仕立てる様は圧巻。既製服であっても着た瞬間に体になじみ、その魅力を際立たせてくれる
有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。
記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!
初回登録は初月300円
月額プラン
1ヶ月更新
1,200円/月
初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。
年額プラン
10,800円一括払い・1年更新
900円/月
1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き
有料会員になると…
日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!
- 最新記事が発売前に読める
- 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
- 編集長による記事解説ニュースレターを配信
- 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
- 電子版オリジナル記事が読める
source : 文藝春秋 2022年4月号