【ヒント】
ファンキーな外見とおカタい肩書のギャップで世間を驚かせたこの人は?
父の転勤で、岐阜、東京、ブルネイ、千葉など様々な場所で子ども時代を過ごした。
「幼少の頃から探求心が旺盛だったのか、『何でこうなるの?』と質問していつも大人を困らせる面倒くさい子だったようです(笑)。
考えることが大好きで、中学では数学に、高校では哲学と科学にどっぷりハマり、世界をどう捉えればよいのか深く考えていました」
東京大学入学後、人間に関わる様々な学問分野を学べて、かつ強いられる勉強が少ないという理由で医学部健康科学・看護学科に進学。
「当時から世界をデータで解析するアプローチはありましたが、医学を対象にしようと思ったのは、お金がすべてという雰囲気の当時の社会でも、命やクオリティ・オブ・ライフなど、お金に換算できない普遍的な価値がある分野だったから」
以来コツコツと研究や実践を積み重ねていた医療分野でのビッグデータ利用が、新型コロナウイルスの蔓延で、一般の人々にも一気に注目されるようになった。
肩書からの先入観を壊す、特徴的なファッションや髪型も話題だ。
「学問は普遍的な真実を追求する世界。それも大事ですが、常識は日々変わるので柔軟でいることも大切。ファッションは、昨日かっこよく見えたものが、一瞬で崩れ去る刹那の世界です。その両者を行き来することで、よりフラットに世界を見ることができるような気がします」
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source : 文藝春秋 2022年9月号