皇太子の言動に滲む決意と雅子妃の笑顔の理由
〈天皇陛下『生前退位』の意向示される。内外にお気持ち表明検討。宮内庁関係者〉
NHKの「ニュース7」がトップで報じた7月13日の午後7時、元赤坂の東宮御所の1階の居間では、皇太子殿下が、まさにそのニュースをご覧になっていた。お立ちになったまま、ただ黙ってテレビの画面を見つめられていたという。
それまでこの日、東宮御所では静かな安堵感に包まれた時間が流れていた。日中、東宮御所内で永年勤続表彰を受けた皇宮警察本部長とのご接見と、東宮職の人事異動者とのご会釈を、皇太子と雅子妃殿下のご夫妻でこなされていた。最近は両殿下でのご出席が増え、皇太子は雅子妃の順調なご回復ぶりに改めて安心されているご様子だったという。
東宮関係者によると、「生前退位」の報道をご覧になった後、両殿下は、この報道で巻き起こるであろう騒動によって、天皇皇后両陛下の心身へのご負担が重くならないか、そして、国民からどのような反応が出るのか、とても気にされていたそうだ。
一方、そのとき宮内庁の記者クラブでは怒号のような声が飛び交い、各紙各局の記者たちの携帯電話には、本社からの問い合わせが殺到していた。日付がかわっても、電話が鳴り止むことはなかった。
宮内庁の山本信一郎次長は問いただす記者の取材に対して、次のように完全否定した。
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source : 文藝春秋 2016年09月号