いま知っておくべき論点を、専門家がコンパクトに解説する「文藝春秋オピニオン 2026年の論点100」。この人気ムックの記事を「文藝春秋PLUS」でも紹介します。
2025年参院選は右派ポピュリズム勢力の伸長を印象付けた。
参政党は米トランプ大統領のような「日本人ファースト」を掲げ、一躍14議席を獲得した。しかも自民、立憲がともに支持者の中心が60代以上になるのに対して、参政党の支持層は50代以下にある。
2010年代にも現役世代の支持を獲得して、自民、旧民主の間に割って入るような「第三極」はいた。大阪から全国展開を目指した橋下徹が率いた維新、あるいは改革派として注目を集めた「みんなの党」が代表格だろう。決定的な違いは参政党にはマスメディアを賑わすスター、そして看板政策が不在であることだ。
維新にはタレント弁護士、大阪市長、府知事として名を売った橋下徹、みんなの党には大臣経験もある渡辺喜美という大看板がいた。いずれも行政経験を積み重ねており、結成した新党には行政改革が掲げられた。彼らは旧来的な左右のイデオロギーを強調するより、経験による実務的な解決能力をアピールしていた。

参政党は彼らとはまったく違う道のりを歩んでいる。地道にその数を増やしていった党員が活動の軸になっており、代表の神谷宗幣にしても、目立つ経歴は地方議員を経て自民党候補として衆院選に挑んだ(結果は落選)ことくらいだ。参院選直前までテレビ討論会への出演を熱望していたくらい露出は少なく、インターネット上のアピールに限られていた。
肝心なのは参政党の政策が荒唐無稽でしかないことだ。エリートが推し進めたグローバル化によって起きた諸問題へのカウンターとして「日本人ファースト」を叫び、「日本人=普通の人々」のために消費税の段階的廃止、既成政党批判を繰り返した。外国人をターゲットにした主張、歴史認識はいかにも右派的イデオロギーを前面に押し出す。だが、威勢はいいが、大胆すぎる減税と社会保険料の減免をしながら、どうやって子育て世帯に月10万円を給付するのか? 支持者以外も納得するような答えは存在しない。
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