日本で唯一、女性建築家としてプリツカー賞を受賞している妹島和世(66)。代表作《金沢21世紀美術館》で現在、館長を務める長谷川祐子氏がその魅力を語る。
私が妹島さんと初めて会ったのは、1999年、建築家の磯崎新さんの勧めで彼女の建築を見に行ったときでした。建築評論を書くために伺ったのですが、妹島さんの設計した《岐阜県営住宅ハイタウン北方S4棟》は、家族や単身といった従来的な「世帯」の概念にとらわれない、一部屋を単位とする建築でした。家父長制で想定されているような「家族」だけでなく、女性同士の同棲など、新しい住戸のかたちを提案してくれているところが印象に残っています。妹島さんは常に多様性を尊重する建築家だと思います。
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source : 文藝春秋 2023年1月号