岡本行夫、岡江久美子、皆川達夫、井波律子、リトル・リチャード

蓋棺録

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偉大な業績を残し、世を去った5名の人生を振り返る追悼コラム。 

★岡本行夫

 岡本アソシエイツ代表の岡本行夫(おかもとゆきお)は、外交官からコンサルタントに転じ、内閣総理大臣補佐官としても活躍した。

 1991(平成3)年、外務省の北米第1課長だったとき、突然、退官して会社を立ち上げる。湾岸戦争での日本外交に失望したとの噂があったが、本人は「人生を2度生きたいから」と語って話題になった。

 45(昭和20)年、神奈川県に生まれる。父親は農林省官僚で、少年時代に2年間マレーシアで暮らした。湘南高校をへて一橋大学に入学し、ヨット部でも活躍する。卒業と同時に外務省に入省。同期に東郷和彦がいた。

 パリのOECD日本政府代表部、北米第1課などをへて、エジプトやアメリカの日本大使館に勤務する。85年に北米局安全保障課長、88年には北米第1課長となり、事務次官も近いといわれた。

 元検事の友人を誘って設立した「岡本アソシエイツ」は、大企業を中心に多くのクライアントを獲得し、それまでのキャリアと人脈を生かしたコンサルティングを展開した。同時に、テレビのコメンテーターを務め、多くの雑誌に外交論や政治論を執筆する。

 大きな転機は、橋本龍太郎政権の沖縄担当首相補佐官に就任したことだった。普天間基地の移設問題では沖縄に出向き「どの国の外交官なんだ」と言われながら説得を続けた。また、小泉純一郎政権でも首相補佐官となり、イラクへの自衛隊派遣のさい、米軍とのパイプ役を務めた。

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source : 文藝春秋 2020年7月号

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