月刊「文藝春秋」の名物政治コラム「赤坂太郎」。改造人事の吉凶は、10月のW補選で明らかになる
8月22日、史上最多41のメダル獲得に日本中がわいたリオデジャネイロ五輪の閉会式。マラカナン競技場中央の緑色の土管から登場したのは、スーパーマリオブラザーズのマリオに扮した安倍晋三だった。次期開催国の首相による異例のパフォーマンス。最後に安倍はこう宣言した。
“See you in TOKYO”
4年後の東京五輪は自らの手で迎える――との決意。祖父・岸信介首相が1959年に64年の東京五輪開催を勝ち取りながら、実際に開会式の晴れ舞台に立ったのは、後任の池田勇人首相だった。首相として五輪開会式を迎えるのは、憲法改正と並んで祖父との因縁を感じさせる「悲願」だ。
式典を終え、周囲が「これで東京五輪でも首相として活躍できそうですね」と軽口を叩くと、安倍は「それもいいよね」と満面の笑みを浮かべた。
だが、この悲願の前に立ちはだかる壁がある。2018年9月までの自民党総裁任期だ。党則は、総裁任期を1期3年とし、連続3選を禁止している。これを乗り越えない限り、東京五輪に首相として登場することは叶わない。
自民党結党時の総裁任期は1期2年で、多選禁止の規定はなかった。64年に総裁に就任した安倍の大叔父・佐藤栄作は4選を果たし、71年に1期を3年に延長、結局在任期間は7年8カ月に及んだ。長期政権への反動から党内で任期制限、多選禁止論が高まり、77年に1期2年に短縮、80年に連続3選が禁止された。
有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。
記事もオンライン番組もすべて見放題
今だけ年額プラン50%OFF!
月額プラン
初回登録は初月300円・1ヶ月更新
1,200円/月
初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。
オススメ! 期間限定
年額プラン
10,800円一括払い・1年更新
450円/月
定価10,800円のところ、
2025/1/6㊊正午まで初年度5,400円
1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き
有料会員になると…
日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!
- 最新記事が発売前に読める
- 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
- 編集長による記事解説ニュースレターを配信
- 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
- 電子版オリジナル記事が読める
source : 文藝春秋 2016年10月号