「小和田雅子さんではだめでしょうか」陛下が側近に伝えたのはこれだけではなかった
この日(1992年2月)、赤坂・東宮御所の一室には、天皇陛下(当時皇太子)と菅野弘夫東宮大夫の2人しかいなかった。それまで数多のお妃候補たちが浮かんでは消えていくなかで、さらに広い範囲からピックアップしようと大夫が説明している時だった。陛下は一瞬の間をおいた後、大夫が思いも寄らぬ人物の名前を挙げられた。
「小和田雅子さんではだめでしょうか」
小和田雅子さんと言えば、5年前にお妃候補としては消えた名前だった。小和田家から人を介して、やんわりと辞退する旨が伝えられている。大夫は、言葉を失うほど驚いたという。同時に陛下の静謐をたたえた目の中に強い意思を感じて心を打たれたそうだ。
陛下のこの言葉は、これまでにも報道されてきたエピソードではある。だが、実は続きがあった。当時、大夫は陛下の言葉の詳細を明らかにするのをためらったのだが、陛下が即位された後であれば公にしてもよいと条件を付けて明かしていたので、今回紹介したい。
陛下は雅子さまについて、大夫に次のように語ったという。
「いつも周りの人たちを気遣うような思いやりのある方でした」
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source : 文藝春秋 2023年7月号