月刊「文藝春秋」の名物政治コラム「赤坂太郎」。麻生は石破のサプライズ起用を認めず、森は小渕優子をゴリ押し
古代ローマでは、王ではなく元老院が政治を支配した。重鎮貴族が、権威で政治を安定させる仕組みだ。世は21世紀、令和の日本でも権力者の基盤が弱ければ元老が跋扈する。総理大臣・岸田文雄の人事に大きな影響力を持つのは、御年83歳の自民党副総裁、麻生太郎だ。
「前回の自民党総裁選挙の時、河野太郎を派内に抱える麻生さんが、『今回は岸田でいい』って言わなければ、岸田総理は誕生していない。岸田さんは麻生さんの言うことに逆らえないよ」
と岸田周辺は明かす。
「解散総選挙向けの人事にはしないこと。いいですね」
内閣改造・党役員人事の2日前の9月11日、麻生は岸田にこう釘を刺した。この言葉には2つの意味があった。1つ目は、幹事長の茂木敏充を『選挙の顔』となる人物に差し替えるなということだ。
岸田政権は自民党第二派閥麻生派の麻生と、第三派閥茂木派の茂木が総理を支えるという、いわゆる『三頭政治』で運営してきた。麻生は自らが権勢をふるうことができるこの構造を崩すなと念を押したのだ。
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source : 文藝春秋 2023年11月号