漫画家/タレントの蛭子能収が認知症(レビー小体型とアルツハイマー型の合併)を2020年に公表したことはご存知の方も多いと思う。
その後の3年の間、症状は思いのほか進行し、漫画、イラスト、タレント業と仕事は見る見る減って行った。
たまに来る仕事といえば認知症に何らか関わるもので元来の天然ボケにおさまらぬ「本物のボケ」を結果的に晒す、そんな仕事が殆どだった。
「ボケを晒す」、その晒したボケを番組や誌面或いは紙面が実際より少しでも良好かのように取り繕う。
それらは傍目には正直きついものがあった。
私と蛭子さんは11歳の年齢差があるものの(私65歳、蛭子さん76歳)40年のあれこれ込み入った付き合いがある。どういう関係性にあるかというと世間的なイメージと真逆の蛭子能収がよく見える立ち位置にいたとでもいおうか。
電車の中で大声で怒鳴り合ったこともあれば、日仏の漫画家が数人で座談会をした際にフランス人通訳の日本語に難癖をつけ怖い顔で「だから、通訳をかえろ」と途中で交代させ驚いたこともある。
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source : 文藝春秋 2023年12月号