20年以上、毎年、暮れに欠かさず、出した。
新春から集めてきたものを晩夏に並べ、晩秋に選抜し、出した。
お歳暮でも年賀状でもない。『週刊文春』の「顔面相似形」への応募である。
「某さんは、某さんに似ている」という「発見」に、私は長年、情熱を注いできた。何度か採用もされた。
だが、すっぱり投稿をやめた。このコーナーが手抜きになったため。
話題になった人物(政治家・スポーツ選手・棋士など)の写真の隣に、タレント(芸人さんなど)を起用して、メイクや小道具で、その人物にではなく、その写真に似せたものを掲載して「顔面」が「相似」していると言う。こんな似非(えせ)相似は手抜きだろう? 金だけ使った手抜き。「顔面」を見るという行為における情熱がまったくない。ソウルがない。ガッツがない。
20年以上の投稿から一転、腹立のあまり、年末年始の『週刊文春』は、「顔面相似形」のページをクリップではさみ、丸ごととばしてめくるようになった。
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source : 文藝春秋 2023年12月号