倶利伽羅に霧湧きながら黙(もだ)深き男の眸(まみ)に揺るる直刃(すぐは)は
鰤起こしとどろく氷見の薄暗きわが心こそ雪を呼ぶなり
雲垂るる奈呉の浦いま冬の気の重くて君が嫌ひで好きだ
メビウスの煙が君の眼をおほふ冬の深みを高志に見てをり
北陸の冷気は剣(つるぎ) 息白き貴様へのわが情を断つなり
雪、雨にかはりて雪にまた戻るひぐれさみしも人見送れば
ひとり呑む冷やの「勝駒」わが生に勝ち遠くして今年暮れゆく
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source : 文藝春秋 2024年2月号