お風呂のあとは何もしないで寝る

私の「不眠」解消法

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 25年間、水戸黄門シリーズで「かげろうお銀」「疾風のお娟」を演じた女優の由美かおるさん(73)。いまも人々の記憶に焼き付く“お決まり”の入浴シーンの撮影は200回を超えるというが、意外にもご本人は「私、お風呂はほんとに短いんですよ」。では、健康を保つ秘訣は?

 お風呂に関する質問は、水戸黄門に出ていた頃から本当によくされていました。「血の巡りがいいから、浸かるのは一瞬なんです」と言うと、記者の方はちょっと残念そうな顔をしますけど……(笑)。

 一つこだわりを挙げるとすれば、お風呂に入る前に、やるべきことはとにかくすべて終わらせておくことでしょうか。翌日の準備や、その日の家事やなんかも全部。湯船に浸かると、まるでお母さんのお腹の中にいるかのような安心感がありますよね。全身がぽかぽかと気持ちよくなるので、お風呂上がりはほとんど何もせず、音楽を流してそのままベッドに入るようにしています。

 最近は夜11時には寝て、朝早く起きる規則正しい生活を送っていますが、10代の頃からの特技は、ほんの少しの時間ですっと眠りに入ること。

 15歳のとき、当時通っていた西野バレエ団の西野皓三先生に声をかけられて出演した「11PM」(日本テレビ)という番組で人生が変わりました。超ミニスカートに網タイツ、ハイヒールで一生懸命歌って踊っていたらたくさんの反響をいただき、問い合わせの電話でテレビ局の回線がパンクしたなんて……本当かしら(笑)。なかには石原裕次郎さんからのお電話もあって、とんとん拍子に映画『夜のバラを消せ』で相手役を務めることになりました。すぐに「ヤング720」(TBS)で関口宏さんたちと司会をすることになり、その番組でイタリアへ行けば、今度は現地でスカウトされてヴェネチア音楽祭に参加することに。そんなこんなで、1日の睡眠時間が2、3時間の日々が何年も続きました。

 ブロードウェイミュージカルに出演が決まったときには、英語の歌詞を覚えるためにベッドにまで譜面を持ち込んでいました。食事の時間が取れずにカップラーメンをすすることもあり、体力的にも精神的にも苦しいことは多かったものの、その苦しさが結構楽しかったんです。ですから、移動時間や撮影の合間に10分でも20分でもあれば一瞬で眠りにつき、シャキッと目覚められる。この特技は、忙しかった当時の名残かもしれません。打ち合わせの合間も、私の番でないときには眠っていたっけ。いま思えばふてぶてしい娘ですが(笑)、寝るのが上手だとよく褒められたものでした。

由美かおるさん ©文藝春秋

 睡眠で大切なのは眠りにつく前だけではありません。起きてから何をするかで“安眠度”は大きく変わります。

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source : 文藝春秋 2024年2月号

genre : ライフ 芸能 ヘルス