有働　今は関東近郊の山に住み、俳優業の傍ら、狩猟生活を送られているんですよね。都会に暮らしている身としては、一人で猟をしている時に怪我したらどうするのだろうとか、色々と心配をしてしまいます。

　東出　手はナイフでよく切りますね。凍った岩の上で滑って頭や腰を強打したとか、プチ滑落して10分くらい足が動かなくて、ヒヤッとしたこともあります。

　有働　え〜、そういう時、携帯で助けを呼ぶことはできるんですか？

　東出　いや、山は、電波も入らないため、携帯は持っていきません。代わりに、痛み止めを持って歩いています。

　有働　ひえ〜、どこの国の人と話しているのかわからなくなりそう。

　東出　どんなに痛くても痛み止めを飲んで山を降りるしかないんです。夕暮れ直前に山奥で獣が獲れた場合は、ビバークといって、火を起こして暖を取りながら明るくなるのを待ちます。

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