深夜に突然の電話。相方・田中の緊急搬送に太田光は―― (聞き手・構成 石戸 諭・ノンフィクションライター)
「オーナーから店長にならないかって誘われたんだけど。みっちゃんはどう思う?」
「えっ、爆笑問題どうすんの?」
「だって……もうダメでしょ」
それはまだ私たちが芸能事務所タイタンを立ち上げる前のこと。爆笑問題の結成から3年が経った1991年、私はツッコミの田中裕二からそんな相談を受けたのです。彼はいつになく真剣な表情でした。
当時の爆笑問題はデビュー数年でテレビやラジオのレギュラー出演を勝ち取ったものの、所属していた事務所からの独立騒動で“自爆”した直後でした。
その頃はタレントの事務所移籍なんて御法度。当然ながら仕事はほとんどなくなってしまい、私と田中は同じコンビニでバイトをしながら糊口をしのいでいました。夫の太田光は他の仕事など出来る人ではありません。「ネタを考える」と言って家に引き籠もるように。と言っても実際はネタを作らず「ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエスト」などのゲームにハマっていたのですが……。
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source : 文藝春秋 2024年11月号