いま知っておくべき論点を、専門家がコンパクトに解説する「文藝春秋オピニオン 2026年の論点100」。この人気ムックの記事を「文藝春秋PLUS」でも紹介します。
今や世界的なヒットコンテンツとして定着したK-POPは、2025年も依然として存在感を発揮した。BLACKPINKのロゼはブルーノ・マーズとのコラボ曲『APT.』で、K-POPアーティストでは初めて米MTVビデオミュージックアワードの「今年の歌賞」を受賞。Netflixのアニメ映画『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』は、OST(オリジナルサウンドトラック)8曲が米ビルボードHOT100にチャートインする偉業を成し遂げた。
ただ、韓国内から眺めるK-POPシーンは明るいニュースばかりではなかった。何より卓越した音楽性で絶頂期にあったNewJeansが活動休止に入ったのは、シーン全体の大きな損失といえる。
NewJeansは、BTSなどを擁する大手事務所HYBE傘下のADORの代表だった敏腕プロデューサーのミン・ヒジン氏が発掘・育成した5人組だ。大胆なプロモーション戦略や大衆性の濃いイージーリスニング系の楽曲で10代や20代だけでなく、中年層にまで人気を博し、デビュー翌年の23年には、あらゆる音楽賞を席巻。しかし、彼女たちの疾走は“お家騒動”であっけなく中断された。
事件は24年4月、HYBE側の「ミン・ヒジン代表がADORを独立させ、経営権を奪取しようとしている」という暴露で始まった。ミン・ヒジン氏がADORの代表職を解任されると、NewJeansは同年11月、ADORとの専属契約解除を一方的に宣言。彼女たちは緊急記者会見を行い、「ミン・ヒジン代表が追放されたことでADORとの信頼関係が破綻した」「自分たちを不当に待遇した」などの理由を挙げ、ADOR側を批判した。

だが、裁判所は25年6月、「信頼破綻」など11種類の理由全てを認めず、「今後、ADORと合意なしに活動をする場合には、1件当たり1人10億ウォン(約1億円)ずつを賠償しなければならない」という仮処分の決定を出した。
事務所側とアイドルが係争になった場合、鍵を握るのは、「正当な精算(事務所側から経費などを差し引いた収益を分配されること)を受けたのか否か」だ。例えば、21年に女性グループ「今月の少女」のチュウが起こした訴訟では、精算がまともに行われなかった点が認められ、彼女が勝訴。それに対し、NewJeansはデビュー2年目の23年に1人当たり50億ウォンずつの精算金を受け取ったとされている点が裁判でも影響を及ぼした。
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