著名人が母親との思い出を回顧します。今回の語り手は、長井短さん(俳優・モデル・作家)です。
「もう今年やっちゃおう」母はそう言って、六歳の私に七五三の七。普段着の友達に囲まれて「なんで私だけ今年?」と思いながら振袖を着たことをよく覚えている。実際友達達にも「なんで早いの?」と聞かれた。「背高いから」と答えると、全く同じ身長の友達が「私来年なのに?」と言う。変なのと私も思った。母は時々こういうことをする。他の人には理解できないオリジナルのロジックで、常識をいとも簡単にぶち破る。多分、大それた理由はない。その証拠に、母は自分のヘンテコさに気づいていない。
有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。
記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!
初回登録は初月300円
月額プラン
1ヶ月更新
1,200円/月
初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。
年額プラン
10,800円一括払い・1年更新
900円/月
1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き
有料会員になると…
日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!
- 最新記事が発売前に読める
- 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
- 編集長による記事解説ニュースレターを配信
- 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
- 電子版オリジナル記事が読める
source : 文藝春秋 2024年12月号