“失われた30年”を乗り越えた日本の製造業は必ず復活する

いまは歴史の大転換点

阿部 修平 スパークス・グループ社長
ニュース 経済 国際

「日本はもう終わった国」

 最近、至るところでそんな言説を耳にするような気がします。経済の専門家を名乗る人たちの中には、「超少子高齢化へと突き進む日本の将来は厳しい」と暗い顔をする人も少なくありません。

 けれど、本当にそうでしょうか。

 私は1980年代に新米アナリストとしてウォール街に飛び込んで以来、40年以上に渡って、投資の世界から日本という国を見てきました。そこで学んだのは、「世間で言われていることと現実との間にギャップがある。そのギャップにこそ投資のヒントがある」ということでした。そういう目で改めて見たとき、日本は“オワコン”どころか、明治維新や戦後復興期のような歴史的な大転換点を迎えつつあるように私には思えます。

 その前段となっているのが、いわゆる“失われた30年”です。

 1990年当時、日本のGDPは世界全体の約14%を占めており、これはアメリカの26%に次ぐ世界第2位の数字でした。ところが2022年になると、この割合は4%にまで低下。この30年の日本の名目GDPの平均成長率はわずか0.9%で、同期間の世界全体の平均成長率約4.5%に遠く及びません。

 なぜ、かくも低迷してしまったのか。

有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。

記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!

初回登録は初月300円

月額プラン

初回登録は初月300円・1ヶ月更新

1,200円/月

初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。

年額プラン

10,800円一括払い・1年更新

900円/月

1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き

電子版+雑誌プラン

18,000円一括払い・1年更新

1,500円/月

※1年分一括のお支払いとなります
※トートバッグ付き

有料会員になると…

日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事が読み放題!

  • 最新記事が発売前に読める
  • 編集長による記事解説ニュースレターを配信
  • 過去10年7,000本以上の記事アーカイブが読み放題
  • 塩野七生・藤原正彦…「名物連載」も一気に読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
有料会員についてもっと詳しく見る

source : ノンフィクション出版 2025年の論点

genre : ニュース 経済 国際