腰のアンチエイジングを考える上で、重要なのが「腰椎」です。
腰椎は、脊柱(背骨)の一部で、背骨の下部にある5つの椎骨で形成されます。人の体を左側から見たとき、腰椎は緩い「Cの字(背中側が凹む)」を描くような形をしています。その上にある胸椎が「逆Cの字」なので、脊柱全体で見ると「逆Sの字」となり、この形状によって、頭の重さをバランスよく分散させることができているのです。
ところが、年齢を重ねるうちに「逆Sの字」であるはずの背骨全体が「逆Cの字」になっていく。いわゆる「背中が丸まる」「腰が丸まる」という現象です。

こうなると頭を支えるバランスが崩れるので、各方面に影響が出ます。中でも、腰へのダメージは大きく、腰痛を引き起こすのです。
なぜ背中は丸まるのか?
では、なぜ年を重ねると、背中や腰は丸まってしまうのでしょうか。
一つは、骨が原因となるケースです。腰椎という骨は、横から見ると四角い形状をしていますが、加齢とともにお腹側が圧迫されて潰れてくる(圧迫骨折)ことがあります。俗にいう「いつの間にか骨折」と呼ばれる病態。本来四角いはずの腰椎が、横から見ると「三角」に近い形状に変わっていくのです。そうなると当然、バランスを崩して、腰が曲がっていく。三角になってしまった骨が1つより2つ、2つより3つと増えるごとに曲がる角度も大きくなっていきます。
しかも、腰椎と腰椎の間に挟まって緩衝材の役割を担っている「椎間板」も押し潰されるので、椎間板ヘルニアの発症リスクも高まります。
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