進歩系のハンギョレ新聞とのインタビュー(7月17日)では、「韓国も長い間、策を講じなかったことには問題がある」と徴用工問題における韓国政府の対応の非も認めながらも、「(日本の)経済報復は自らの原則に違反する卑劣なこと。過去史問題は日帝の植民地に始まる不幸だ。誰が加害者で誰が被害者というのはどんな状況であっても変わらない」と指摘。
そして、「今回の措置の核心にあるのは徴用工問題。そのため、この問題に双方が合意できる解決を準備することなくして、よい対応策はない」と徴用工問題の早い解決を促した。
「韓国政府が含まれない措置は、日本が受け入れる可能性は低い」
日本の政治家にも知己がいることで知られるソウル大学国際大学院の朴喆熙教授はは中央日報への寄稿(7月19日)で、「(韓国では)日本は不法な行為(植民地支配)をした加害者だから、謝罪・反省・補償をしなければ懲らしめてもいい(という見方がある)。(日本の右翼は)韓国をいまだに大国・小国のフレームで見る。過去史への反省を要求すると小国の甘えとして度重なる謝罪要求へ疲労感を訴える」と互いの無理解と誤解、錯覚に葛藤の根があると解説。
「(回答を留保したりして)持続的に対峙する局面を作っていくのは賢明ではない」として、「なにより強制徴用工判決について(韓国)政府は後続の処置を真摯に考慮してみるタイミングになっている。どんな形態であれ、韓国政府が含まれない措置は日本が受け入れる可能性は低い」と1+1+α(日韓企業+韓国政府)の財団の設立を示唆した。
輸出規制は「朝鮮半島平和プロセスから外された日本のアピール」
そして、今回の輸出規制は複合的で、「(韓国は)実質の脅威よりも強度を強く見ていて、強制労働問題に限定して圧迫されていると解釈しているが、実際はそうではない。日本は軽い制裁から始めていて、そこにはさまざまな意味合いが含まれている」とソウル新聞とのインタビュー(7月18日)で話したのは、ソウル大学日本研究所の南基正教授だ。
南教授は今回の日本による韓国への輸出規制強化は、「強制労働問題だけでなく、朝鮮半島平和プロセスから外された日本がその存在感を刻印するためのもの」で、「日本を通さずして南北和解はないというメッセージ、今後の南北関係のブレイカー的役割をするという意思表明である」とした。これは、2017年に日本で行われた日米の安保会議「富士山会合」の戦略報告書でも明らかになっていると主張している。
そして、日本研究者ではないがこんなコラムも。「ああ、そうだよ、私は親日だ」と言ってのけたのはソ・ミン檀国大学医科大学教授だ。進歩系の京郷新聞上の連載コラムで、「この経済戦争で日本よりわれわれがより大きな損害を被るのは確実だ。だから、(韓国)政府は自尊心をちょっとおろして交渉すべき」と歯切れが良かった。