国有地の格安売却発覚から始まった森友学園の諸問題――政治家の関与とかゴミ処理の実情とかの真相解明は文春砲にお任せするとして、ボクがあらためてショックを受けたのは三月五日の日曜日に「瑞穂の國記念小學院」で行われた「入学説明会」のニュースよ。
まず、小学校の校歌が舟木一夫の「あゝ青春の胸の血は」ですって! 若者の恋や夢を語る美しい歌詞だけれど、「ゆきずりの君 今いずこ~」(作詞・西沢爽/作曲・遠藤実)なんて小学生に歌わせてどうするの! 籠池理事長の青春の思い出、個人的趣味としか思えないワ。舟木一夫はボクも大好きだけど、そもそも歌謡曲を正式な校歌にするなんて話、ほかでは聞いたことがない。この感覚だけ見ても、教育者としての資質に疑問を抱かざるを得ないわね。説明会では参加者のボディーチェックが行われ、携帯や財布まで預けさせられたというし、「メモ禁止」に至っては戦前の憲兵隊みたい?
この騒動での最大の被害者は、四十五名いたと伝えられる入学予定だった子どもたちよ! 建設中の素敵な木造風校舎を遠目に見たり、制服に袖を通してみたりして、「四月からあそこに行くんだ!」と希望に胸をふくらませていたハズ。相次いで問題が発覚し、とうとう学園側が認可申請を取り下げた。一刻も早く地元の公立小学校は「うちに来ていいよ。あなたの居場所はあるんだよ」と子どもたちに呼びかけて、安心させてあげるべきよ。
この原稿の校了間際に籠池理事長が退任の意向というニュースが入ってきたけれど当然ね。籠池夫妻の存在ありきで成り立っていた法人のようだけど、運営は存続するのかしらねえ。
それよりも国会では、子どもたちの処遇のことについても、しっかりと議論して欲しいものだわ!