「これまでの漫才人生は何だったのか」と絶望したブラマヨの漫才
僕は芸人として、M-1グランプリに4回出場。第1回大会(2001年)では準優勝しました。
第2回大会(2002年)では良くして頂いていた島田紳助さんに「お前ら、こんなネタしか作らんかったんか!」と怒鳴られたこともありましたし、ラストイヤーとなった第5回大会(2005年)は予選で敗退して、優勝したブラックマヨネーズのネタに「俺のこれまでの漫才人生は何だったのか」と絶望するほどの衝撃を受けたこともありました。そんな色んな思い出がある中で、僕が1番印象に残っているのは、やはり第1回大会(2001年)の最終決戦で、中川家と1対1のガチンコ勝負したことですね。
現行システムでは決勝での最終決戦は3組で争うシステムになっていますが、第1回大会だけ2組だったんです。結果的には1対6で負けはしましたけど、後にも先にも、同期の中川家の背中に触れたのはこの時だけでした。
M-1グランプリは「芸人のプライドを懸けた唯一無二の大会」
今は予選の司会や決勝当日のラジオ実況でM-1グランプリに関わらせてもらっていますが、第1回大会からこうして見ているとM-1グランプリというのは「芸人のプライドを懸けた唯一無二の大会」だと痛感しています。だってこの大会、賞金1000万円なんですよ。かなり高額賞金の大会なんですよ。ただ、それに触れる人います? それが答えですよ。
今年も22日にまた新たなチャンピオンが生まれます。昨年は霜降り明星という若い世代からチャンピオンが生まれ、ジャルジャルやスーパーマラドーナと言った実力派もラストイヤーを迎えて大会から引退していきました。
また今年はファイナリストの9組中7組が決勝初進出のメンバーで、新しい世代による「漫才日本一決定戦」が始まった気がしています。
僕が注目しているのはからし蓮根です。サンドウィッチマンと同じ漫才コントですけど、新しい世代らしく、より繊細で計算されたネタを作ってきている印象です。どんな漫才が生まれて、どんなドラマが生まれるのか。楽しみです。