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広河氏を取材「僕のせいじゃないでしょ」

 数々の証言を広河氏はどう受け止めるのか。明大前駅近くの喫茶店で約一時間、広河氏と向き合った。

――DAYSに出入りしていた女性たちと性的関係をもったことはありますか。

「いろんな形であります」

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――ホテルの部屋に入ると断る間もなく広河さんにセックスに及ばれたと証言する女性がいます。

「断る間もなくそんなことができるなんて、普通ありえないですよ」

――同じ女性は、DAYS編集部で広河さんに後ろから抱きつかれて「入れたい」と言われたと話していますが、覚えていますか。

「記憶にないですし、そんなことをしたと自分では思えない」

――別の女性は、「アシスタントになるなら一心同体に」と言われ、望まないセックスをさせられたと証言しています。

「望まない人間を僕は無理やりホテルに連れて行きません」

――海外のホテルで、風邪をひいて向精神薬も飲んでいた先ほどの女性に看病してやると言い、セックスをしたことはありますか。

「汗をかいて流せばすぐによくなると指示した。そのあとは、彼女が拒むとかではなしに、そういう状況になったと僕は思っている」

――広河さんに裸を撮られたと話す人が3人います。

「嫌がっていないのであれば、なんの問題もないじゃないですか。僕は写真家だし、そういう写真も撮りますから」

――それは仕事として?

「もちろんです。10年くらい前まで違う名前で(裸の写真を)出していましたし、新しいレンズのテストとしてヌードを撮ることもある」

――裸じゃないとだめなんですか。

「その質問には僕は非常に腹が立ちます。あんたの中には女性の体に対する興味がまったくないのか」

――さらに別の女性は、放射能汚染レベルが高いところに、無理に連れて行かれたと話しています。

「彼女は怖いと言ったので車の中で待たせた。健康に影響はないと思っている」

――無理に連れて行って悪かったというメールを送った記憶はありますか。

「あるかもしれませんね」

――DAYS編集長であり著名フォトジャーナリストであるという立場を利用して、年若い女性と性行為やヌード撮影をしたのでは。

「(女性たちは)僕に魅力を感じたり憧れたりしたのであって、僕は職を利用したつもりはない」

――女性たちは傷ついています。

「僕のせいじゃないでしょ」

〈人間の尊厳が奪われている場所を人間の戦場と呼ぶ〉と唱えてきた広河氏。彼の足元と周囲こそ“人間の戦場”だったのだ。