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森田 粘液が出るというのは、免疫力とイコールだから。粘液の中には、ウイルスや菌といった体に必要のないものを排出し、必要なものを吸収する、体の免疫機能をつかさどる成分がたくさん入ってる。だから、粘液の出やすい膣にすることがとても大事。粘液でしっかり潤っていると、60代70代80代、いくつになっても、血管や粘膜、内臓、ホルモン数値が整うんです。

納豆やまいたけ、ブロッコリーなどがおすすめ

 すると、粘液を増やそうという話になるんだけど、まずは食べること。粘液の主成分となるムチンが豊富なオクラ、エストロゲンと似た働きをするイソフラボンを含む納豆、老化予防に効果的なビタミンB2や鉄分を含むまいたけ、良質なタンパク質を含む海苔、抗酸化力の高いポリフェノールが豊富なブロッコリー、発酵食品のお味噌もとってもいい。

 あと、粘液を出してくれる細胞を育てるためにオメガ3や不飽和脂肪酸も積極的に。とにかく体にいいとされるものをバランスよく。ダイエットは厳禁。

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松本 VIOをきれいにして、粘液の素を作る、というのが第一のステップ。

森田 そうです。内側から潤わないと意味がない。

 

「粘液力は免疫力」粘液が出れば更年期も乗り越えられやすい体に

渡辺 でも、なぜ、粘液の源泉が膣なんですか?

森田 それは陰核、つまりクリトリスがあるから。まず、クリトリスとはどんな臓器かを知らなくちゃいけない。クリトリスって尿道の上に出ている小さな突起のことだとみんな思ってるけれど、それだけではない。膣口から子宮があって、その上に、陰核脚、前庭球といわれるタラコのようなものが張りついていて、男性のペニスほどの大きな臓器なのね。体の外に出ているのはそのさきっちょ、陰核亀頭。人に例えるなら、頭の部分が外に出てて、首から下は全部中に入ってる状態。知らないでしょ?

野宮 知らない。

森田 クリトリスは気持ちが良くなると粘液が出る仕組みなのはご存じと思うけど、その粘液はどこからくるかといえば、食べたものが体の細胞に作りかえられ、一部は粘液になる。だから、「粘液力は免疫力」。いかに粘液の出る膣にするかがポイントなのね。

松本 じゃあ、粘液が出れば更年期も?

森田 乗り越えられやすい体になっていきます。

※続きは発売中の「週刊文春WOMAN vol.9 (2021年 春号)」にて掲載。

 

お話を伺ったのは
植物療法士 森田敦子先生
1965年愛知県生まれ。航空会社の客室乗務員を経て、植物療法に興味を持ち渡仏、フランス国立パリ第13大学で植物薬理学を学ぶ。帰国後、植物療法に基づく製品とサービスの提供、医療とのコラボレーションセミナーなどで活躍する。3月17日~4月6日で、自身がキューレーションする「フェムテック」をコンセプトとした期間限定イベント「センシュアル・ライフ~わたしと向き合い、あなたとつながるフェムテック~」を伊勢丹新宿店本館1Fにて開催。企画に賛同した野宮真貴さんのキュレータースペースも。https://www.mistore.jp/store/shinjuku/shops/women/lingerie/shopnews_list/shopnews055.html
4月1日20時から森田敦子さんと野宮真貴さんによる“フェムテック”をテーマとしたインスタライブも実施。お二人のインスタアカウント(@atsuko1705, @missmakinomiya)から配信。

のみやまき/1960年北海道生まれ。ピチカート・ファイヴのヴォーカリストとして90年代渋谷系ムーブメントを起こす。2021年はデビュー40周年。モバイルファンサロン「おしゃれ御殿」好評受付中。www.missmakinomiya-fc.com

 

まつもとたかみ/1965年大阪府生まれ。80年代後半、コカ・コーラ、ソニーなどの名CMでCM女王と呼ばれる。初の著書『暮らし彩る「大人のままごと」』(光文社)が好評発売中。

 

わたなべまりな/1970年東京都生まれ。86年、おニャン子クラブでデビュー。翌年の解散後も歌手、タレントとして活躍。2000年代には台湾旅、ピラティスのブームの火付け役にも。