蓮舫も「口嫌体正直」だった
【口嫌体正直】が一般的な場で使用されている事例を紹介しておこう。たとえば中国最大手の経済情報誌『財経』ウェブ版は昨年12月21日付けで「口嫌体正直,「蘋果」們紛紛下場造車」(口は嫌でも身体は正直、Appleなどが続々と自動車開発に参入)と題した、普通の経済記事を配信している。
また共産党中央機関紙『人民日報』系列の『環球時報』ウェブ版は今年7月28日付けで「奪牌潮点燃情緒 確診数再創新高 日本対奧運態度在転好?」(メダルラッシュにアツくなり、コロナ感染者数は過去最多。日本の五輪への態度が好転?)とする記事を掲載。記事では、かつて東京五輪中止派だったのに「反対なら応援するな、ではない」と態度を変えた立憲民主党の蓮舫参議院議員の変節にも言及しつつ、五輪開幕後の日本世論の変化を【口嫌体正直】だと伝えている。
ほかにも、台湾大手紙の『自由時報』『蘋果日報』『中国時報』『聯合報』、華僑社会の大手ウェブニュースサイト『多維新聞網』など各種の媒体で【口嫌体正直】の用法が観察できる。なかには台北市長の柯文哲への批判など、おカタそうな内容の記事すら平気で見つかる。
中国のオタク系ウェブ百科事典『萌娘百科』では【口嫌体正直】がもともと台湾から中国に伝播したとする仮説が紹介されている。台湾での用法のほうが一層こなれている印象を受けるのも、そうした事情ゆえかもしれない。
中国在日公館公式アカウント探訪
さて、そろそろ例のツイートの話に戻る。日本国内の中国在外公館は東京の大使館のほか、各地に6つの総領事館があり、札幌を除く各公館がいずれもツイッターに公式アカウントを開設している。
しかし、上の画像の公式アカウント6件のトップ画像を一見すればわかるように、中央下の駐大阪総領事館のアカウント(@ChnConsul_osaka)だけ、決定的になにかが異なっている。プロフィールの文章も、各公館のなかで唯一ハートマークが登場し、「フォローしてね!」とやたらにフレンドリーだ。