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 2連覇は谷川十七世名人(2回)、森下卓九段、羽生九段、久保利明九段、渡辺名人、豊島JT杯覇者がそれぞれ達成している。

歴代の年長参加者は、大山十五世名人がダントツ

 ちなみに、いわゆる羽生世代のタイトル獲得者(羽生九段、郷田九段、佐藤九段、藤井猛九段、丸山忠久九段、森内俊之九段、タイトル獲得順)は全員、JT杯優勝の経験がある。早指し棋戦でも強いものは強いという証明か。

 今シリーズの参加者で最年少は藤井竜王である。藤井竜王はJT杯の最年少参加記録保持者だが(2019年度の17歳0ヵ月)、他に20歳未満でJT杯に参加したのは屋敷九段の19歳7ヵ月(1991年の第12回)と羽生九段の19歳10ヵ月(1990年の第11回)、この3例しかない。言わずと知れた歴代年少タイトル保持者の3名である(藤井が初参加したのは、自身が初タイトルを獲る1年前だが)ことからしても、納得であろう。若いうちから将棋界のトップでしのぎを削ってきた、何よりの証だ。

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 対して年長参加者はとみると、今回の最年長は佐藤九段の52歳8ヵ月だが、歴代はとみると、この分野では大山十五世名人がダントツである。1992年の第13回、69歳3ヵ月で小林健二九段と戦ったが、この対局は大山十五世名人の1433勝目、すなわち生涯最後の公式戦勝利なのだ。対小林九段戦の1ヵ月ほど後に癌で亡くなっている。

対局者の隣で解説が行われるのも特徴の一つ

通算出場回数は33回目となる羽生九段がトップ

 JT杯の第1回に参加した4名は、大山十五世名人がこの13回まで、中原十六世名人が20回まで、米長永世棋聖は18回まで連続出場を達成している。

 加藤九段の連続出場は第9回で途切れたが、第14回に再び参加すると、22回まで連続出場した。この時の61歳が大山十五世名人に次ぐ、JT杯の年長記録である。還暦を過ぎて参加したのはこの2名しかいない。

 通算出場回数は、今回が33回目となる羽生九段がトップ。以下、谷川十七世名人が30、佐藤九段が24(今回を含む)、森内九段が23、丸山九段が21、中原十六世名人、郷田九段が20で、20回超えはこの7名である。