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「生ビール半額」品切れで批判殺到…スシロー社長の報酬は約2億1000万円

THIS WEEK「経済」

2022/08/13
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 回転寿司チェーン「スシロー」を運営する「あきんどスシロー」(大阪府吹田市)。7月13日から実施中の「生ビール半額キャンペーン」について、一部店舗で品切れ状態になっていることが発覚し、来店客から批判が殺到している。

「そもそもスシローは、ウニやカニの激安キャンペーンに関して、6月9日に消費者庁から景品表示法違反(おとり広告)に基づく措置命令を受けたばかりでした。親会社FOOD&LIFE COMPANIESの水留浩一社長(54)は、7月から3カ月間、基本月額報酬の三割を自主返納すると発表。今回の生ビール半額問題はその矢先のことでした」(メガバンク幹部)

ワールド専務などを歴任した水留氏

企業再生を得意とする“プロ経営者” 役員報酬は約2億1000万円

 トップの水留氏とはどんな人物なのか。東京大学理学部を卒業後、1991年に電通入社。5年間の営業経験などを経て、独コンサル会社の日本法人代表に就任する。2010年にはJALの管財人代理として、更生計画の策定・実行に携わった。

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「企業再生を得意とする“プロ経営者”です。スシローや京樽を傘下に置くFOOD社の社長に招かれたのは、15年。それまでFOOD社は株主の対立などから経営体制が盤石ではなく、09年に一旦、上場廃止になっていました。それが水留氏の社長就任後、2年で再上場を果たした。時価総額もピーク時で、約5倍に膨らんでいます」(同前)

 そうした実績ゆえに、手にする報酬も高額だ。昨年9月期の役員報酬は約2億1000万円。自宅は都内の高級マンションで価格は2億円前後と見られる。

「水留氏の持論は、雇用の維持をはじめ、現場のモチベーションを大事にすることが再生の近道というもの。しかし、それを実行できているかと言えば、疑問が残ります」(同前)