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常識を超えた何かを持っている選手…“投手・根尾昂”には背番号7がよく似合う

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 以前、ダイノジ大谷君が主催するドラゴンズ・トークライブに出演した際に、背番号についての話になったことがある。

「来季以降この選手にこの番号をつけてほしい!」「自分が監督ならばこのように背番号をシャッフルする!」というようなファンにとっては大変楽しい妄想話であった。

ドラゴンズの「Mr.7」と言えば?

 球界には背番号の持つイメージというのがあって、例えば18番と言えばエース(ドラゴンズの場合は20番がエース番号だが)、47なら左の主戦投手、27は正捕手、55はスラッガー、10番台は主力投手が多いし、一桁の背番号ならば主力野手がつけている印象がある。

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 なかでも7番というのは野手のスター選手がつけていることが多いと思うのだが、それでは中日ドラゴンズの背番号7と言えば?

 もちろん根尾昂である。

根尾昂

 これは世代によっても意見が分かれるところだが、自分にとってドラゴンズの7番と言えば、長らく「ウーやん」こと宇野勝であった。当時は打撃で期待されることの少ないポジションながらホームラン王を獲得した名遊撃手は、西武の石毛宏典らと共に、「背番号7=スマートな体型の打撃に優れた野手」というイメージを作り上げた一人なのではないだろうか?

 そして宇野勝退団以後のドラゴンズにはそのイメージに見合う「Mr.7」と言える選手が出てきていないように思う。

 近年では森野将彦がそれに一番近いように思われるが、7→8→16→8→31→30→7と頻繁に背番号が変わっていたし、個人的には同じく左打ちの三塁手ということで阪神掛布雅之がつけていた31番の印象が強い。

 その他に7番をつけていた主な選手も、谷繁元信ならば27、川相昌弘は巨人時代の0、山﨑武司も22が思い浮かんでしまい、どうも7番というのがしっくり来ない。自分の中では「スマートな体型の打撃に秀でた遊撃手、及び外野手」というのが7番のイメージなのだが、上記の選手たちはそこからもちょっと外れている気がする。

 やはり宇野勝まで遡らないと「Mr.7」というような選手は見当たらないのではないだろうか。そんな中、入団と共に期待を込めて背番号7を与えられたのが根尾昂であった。

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