1週間前の出来事がきっかけに
「佐藤容疑者は、事件のちょうど1週間前、別の女性ともツイッターを通じて会っていました。女性とは援交デリバリーのアカウントで連絡を取っていました。女性との行為を終えて、シャワーを浴びていたら、財布を持ち逃げされていたそうです。納得のいかない佐藤容疑者は再びそのアカウントにメッセージを送り、もう一度接触を試みました。すると何事もなかったかのように返事があったので、事件当日に再会する旨の約束を取り付けたといいます。佐藤容疑者はそのアカウントが援交デリバリー業者のものだとは知らず、あくまで個人的に援交を望んでいる若い女の子のものだと勘違いしていたようです」
しかし、事件当日、目の前に現れたのは財布を持ち逃げした女性ではなかった。
「もちろんその女性はお金を盗まれた件について何も知りませんでした。『どういうことだ?』『どうせ友達なんだろ? 連れてこい』と問い詰める佐藤容疑者を説得することができるわけもなく、長い間もめた末、話がまとまらない事に腹を立てた佐藤容疑者は、せめて奪われたお金を少しでも取り返そうと、バッグを強奪しました。その際、抵抗されたのでスタンガンをその女性に当て、逃走したようです」(同前)
非常に強力な「マグナムXセダン110万V」を使用
凶器となったスタンガンについては「お金を返してもらうため交渉しに行く時に、取り巻きの男性や美人局の可能性を恐れて、もし男たちと揉めるような状況になった場合に対抗できるよう護身用に持っていた」と供述しているという。
佐藤容疑者が所持していたスタンガンは「マグナムXセダン110万V」という、防犯グッズを取り扱う店などでは3万円程度で販売されている代物。ハンディスタンガンの中では非常に強力とされている。購入時には“正当防衛の範囲内で使用し、悪用しない”などの誓約事項に同意しなければ入手できない。