K氏のようなヤバいコンサルタントは、世間では例外でしょうか。そう信じたいところですが、さまざまな企業犯罪の裏で絵を描き、糸を引いているコンサルタントの存在が露見している通り、例外でもなさそうです。今回のケースから、企業には次のような注意点が見えてきます。
コンサルはあくまで「サポート役」に過ぎない
まず、経営改革の主役はあくまで企業で、コンサルタントはサポート役に過ぎません。コンサルタントに「何とかしてください」「お手並み拝見」ではなく、企業が主体的に改革を進め、コンサルタントに知恵を借りるという関係を築く必要があります。
大半のコンサルタントは、知識もスキルも経験もごく普通の社会人。できることがほんの少しと、できないことがたくさんあります。企業が問題意識を明確にし、コンサルタントの専門性をしっかり見極めて、ここぞという場面で限定的に活用するようにしましょう。
またコンサルタントは、顧客を食い物にして自分の利益を得るという誘惑が付きまとう危険な商売です。今回のようなベンダーとの癒着だけでなく、顧客から入手した機密情報をライバル企業に売り渡すのは、日常茶飯事です。コンサルタントの人間性を信用せず、ビジネスライクに付き合う方が無難です。
一方で、企業経営がどんどん複雑化し、コンサルタントなど外部専門家のサポートが重要になっています。企業が専門性と顧客志向の姿勢のある優れたコンサルタントを選び、健全な関係を築き、経営改革を進めることを願っています。
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