Androidはメーカー事にツールがバラバラ
一方のAndroidはどうでしょうか。Androidはメーカーごとに機種変更のためのツールがバラバラで、それによって手間も大きく異なるのですが、今回はGoogleの「Pixel」シリーズが採用している最新の移行ツールを例に紹介します。
このツールでは、新旧デバイスを有線ケーブルで接続してのスムーズなデータ転送が行えます。細かな設定はもちろんのこと、インストール済みアプリはGoogle Playストアから自動的にダウンロードされ、従来と同じ配置でホーム画面に並べてくれます。
試した限りでは、公開が終了したアプリを除けば、手動で再インストールしなくてはいけないアプリはありませんでした。
生体認証などの設定こそ、改めて行わなくてはいけないものの、全体的に作業はほぼ自動化されており、iPhoneにおけるクイックスタート機能と比べても、移行作業はきわめて容易です。
Googleアカウントでログインしているアプリは、再ログイン不要でそのまま使えてしまいますし、Google Payに登録しているカードも、セキュリティコードを入力すれば再登録なしで引き続き使用できます。
LINEなどに加えて注意が必要なのは電子決済系アプリ
ただしiOSと同じく、LINEなどのSMSアプリは、定められた手順に従って移行を行う必要があります。また楽天EdyやWAONのような電子決済アプリも、機種変更用パスワードを発行しなくてはならないなど、バーコード決済アプリと比べても移行は面倒です。iOSとAndroidの両方を所有しているユーザは、Androidを電子決済専用にしている人が多いはずで、登録している電子決済アプリが多いと、かなりの労力が必要になります。
またPixelからPixelへの移行のように同一メーカーの機種間ならまだしも、メーカーをまたいでの移行では、アプリの再設定が必要になる場合があります。
例えばある銀行系のアプリは、iPhoneからiPhone、またPixelからPixelへの移行であれば生体認証でログインしてそのまま利用を続行できましたが、Pixelから別のAndroidスマホへの移行では、IDとパスワードで再ログインして生体認証を再設定する必要がありました。