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「ラルクの全ての曲がフィーリングにフィット」

――地声という事でしょうか?

jekyll はい、地声です。声がhydeさんに似ていると言われることは、とても光栄です。その反面、ただのモノマネに思われるときは光栄な気持ちとプレッシャーが入り混じります。

1886年にイギリスで出版された小説「jekyll & hyde」のように、jekyllとhydeの歌声はそっくりだ ©文藝春秋 撮影/細田忠

――元々ラルクはご存知でしたか?

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jekyll はい、ラルクは長年知っています。特に幼い日にテレビで見た「Pieces」が最初にラルクを知った曲であり、とても印象に残っています。日本の曲が好きで色々な曲を聞きましたが、正直なぜラルクの曲が一番自分にヒットしたのか、理由はよくわかりません。

 うまく言えませんが、とにかく全ての曲が、フィーリングにフィットしたんです。一番好きなのは「Fare Well」ですが、順番を付けるのが難しいくらい他の曲も全部好きです。子供の頃から今までずっと聞き続けています。

「うわ、hydeやん」tetsuyaが出会った“神の歌声”

――tetsuyaさんがライクのヴォーカルにjekyllさんを選んだ決め手も、フィーリングですか?

tetsuya そもそも彼とはとある国のミュージック バーで出会ったんですが、その時彼はそのバーでジャズを歌っていたんです。その声を聴いた時、「うわ、hydeやん」と思いました。30年以上一緒にhydeと組んできた自分が聞いても、そっくりだなと。

 その声を録音させて貰いラルクの音響スタッフたちにも聴かせたんですが、みんながhydeの歌声だと勘違いしたんです。これは絶対に面白いことができるなと思いましたね。

 彼がいて初めてライクは実現できるし、世界中探してもhydeと同じ“神の歌声”を持つ人間は彼しかいないと思いました。

リハーサルでの様子。hydeに似た歌声に記者もびっくり ©文藝春秋 撮影/細田忠

――それからすぐにライクの結成を決めたのでしょうか。

tetsuya はい。そもそもラルクのコピーバンドの構想はあったんですがhydeの声を出せる人が見つけられず頓挫していたんです。jekyll本人に「声は真似ているのか?」と聞いたら、「違う」と言っていて、素の声だというのも、すごくいいと思いましたね。いくら歌が上手くても、声質が違いすぎると入っていけないと思いますが、彼の声なら自然に入っていけると確信しました。

 彼自身、ラルクを好きで知ってくれていたのもあって声を掛けました。

jekyll そうですね。