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《L’Arc~en~Cielコピーバンド舞台裏》「うわ、hydeやん」tetsuyaも驚いたhydeポジを担う《jekyllの正体》「彼はとある国のミュージックバーで歌っていた」

note

「ほんとに似てる。スタッフもニヤニヤしていますよ(笑)」

――元々音楽活動はされていたんですか?

jekyll 音楽活動自体は15歳ごろから始めて、ミュージックバーでジャズを歌っていました。ラルクの曲は好きでしたが、日本語が言語的にも難しいうえに、シンプルに曲の演奏自体が難しかったのでなかなか歌う機会がありませんでした。

tetsuyaさんはもちろん、日本人と一緒に演奏するのは今回が初めてですね。私は日本語が話せませんが、曲の歌詞をローマ字でメモして覚えて練習しています。もちろん歌詞の意味も、友達に訳してもらっているので、思いを込めて歌えるようにしています。

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tetsuya いまリハーサルをやっていますが、ほんとに似てる。スタッフもニヤニヤしていますよ(笑)。

リハーサルでのtetsuya ©文藝春秋 撮影/細田忠

――そもそもなぜtetsuyaさんはLike~an~Angelを結成しようと思ったのでしょう。

tetsuya メンバーそれぞれが別のユニットやバンドを始めていて、ラルクはいま数年に1度しか活動できていません。自分もソロ活動をしていますが、ヴォーカルでの活動が中心で、ベースをライヴで弾く機会がない。個人練習はできてもステージに立たないと腕がなまるし、ライヴで弾くならラルクの楽曲をやりたい――。

 そこで考えたのが、ラルクのコピーバンドだったんです。

コピーバンド結成のワケ「ラルクにもメリットが大きい」

――まずラルクのためのライクだったんですね。

tetsuya ラルクの曲を演奏するのが数年に1度だと、思い出すのにも時間がかかりリハビリが必要になってしまう。コピーバンドをやっていれば、ラルク本体が動き出す時にもスムーズに入っていけますから。

――そもそも、コピーバンドという発想はどこから出てきたのでしょうか?

tetsuya プライベートで、コピーバンドが生で演奏する店にいったんです。そこでは自分が中学生の頃に聞いていた1980年代の洋楽のハードロックを演奏していたんですが、場がすごく盛り上がっていた。それを見て、誰が演奏しているとか、誰が歌っているかとかじゃなくて、楽曲のパワーが盛り上がりをつくっていることを痛感して、コピーバンドもありだな、と。

5月30日のライヴでの様子。コピーバンドとは思えぬほど、ファンの熱狂がすごかった

――ですがバンドの本人が参加しているコピーバンドというのは、世界的にもなかなか例がないように思います。

tetsuya そうなんですよ。ただ当人からするとメリットは大きいんです。

――と、いいますと?

tetsuya ラルクだと例えば海外に行く場合、スタッフや機材の準備が大変ですが、ライクならもっと身軽に動ける。ラルクだと行きにくい地方や海外でもライヴができるし、ラルクで最近演奏していない昔の楽曲も演奏できる。まずは演奏をとにかく聞いて欲しいので、国内外問わずフェスには積極的に出たいと思っています。