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 休日の昼間だから通勤路線は空いているかと思ったら、なんとすでに通勤電車並みの混雑だった。次の電車にしよう。12分間隔でやってくる。東京近郊の私鉄並みの頻度だ。私のほかにも次の電車を待って座ろうという人の列ができている。

休日の日中なのに大混雑

 路面電車や地方のバスは「後ろ乗り前降り」が常識だけど、ライトラインは1編成の片側4カ所の扉で乗降可能だ。最新の電車らしく、すべての扉に交通系ICカードの読み取り機があるからだ。ただし現金で乗る場合だけは停留場で整理券を取って乗車し、運転士がいる前寄りのドアで精算する。この整理券は2次元コードが印刷されており、運賃箱に入れると運賃を表示してくれる。金額が一致するとポーンと音が鳴る。数合わせゲームをクリアしたみたいで気持ちいい。

2次元バーコードタイプの乗車整理券
料金箱にバーコードを入れると運賃を表示する

 

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ライトライン路線図(地理院地図を加工)

路面電車とは思えない急勾配もぐいーんと越える

 最前部は人気が高いので避けて、最後部の扉付近に立った。電車は左カーブののち大通りを進む。片側7車線の道路の中央2車線がライトラインの軌道だ。車線数は右折レーンによって増減する。軌道と道路は柵で隔てられている。そこをライトラインはスイスイと走って行く。駅前大通りを進み、駅東公園を発車すると路面電車とは思えないほどの急勾配が現れた。自動車のオーバーパスとともに国道4号宇都宮バイパスをぐいーんと越えた。さすが最新式LRVである。

 宇都宮駅東口から数えて6番目の「宇都宮大学陽東キャンパス」でかなりの人数が降りた。ここはベルモールというショッピングモールの最寄り停留所だ。隣接地にシネマコンプレックスや大型家電店もある。駐車場が5000台ぶんもあるけれど、いままでバスで訪れた中高生やお年寄りもいただろうし、ライトラインで訪れる人も多いようだ。ライトラインの運賃は宇都宮駅東口からここまでが最低運賃になっている。

ベルモールのそばに停留場ができた。宇都宮駅東口からここまで最低運賃の150円