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――一般的な書店とシェア型書店の違いは?
一般的な書店は、町の書店の規模だと50年くらい前からやり方が変わってなくて、売り上げは下がってきているだけ。既存の構造じゃもたなくなっているんです。本当だったら色んなシステムの改変をしていかなくちゃアカンねんけど……。
言っていいかは分からないですが、出版社も取次も書店も組合も、図書館も流通も含めて、動かない。動かせないんです。ジェンガみたいになってて、動けない。出版社が譲歩すれば取次が泣く。取次がここをやったら出版社が怒るとか。ガチガチなんです。これを動かすのは僕が生きている間には無理かもしれない、って思ったんですよね。
じゃあ搦め手じゃないけど、システム自体を新たに外側に構築していくしか方法はない。焼け石に水になるかもしれないけど、当座はそれしか方法がなくて、そういう中でシェア型書店というやり方なら、新しい形の書店経営が成り立つんじゃないかっていう、「挑戦」をしている感じです。
「これはいけるかも」シェア型書店の未来とは
――「シェア型書店にブーム性を感じ、ビジネス的に成功しそう」という視点は?
これはいけるかも、とは思ってました。
ただ、良い点だけじゃなく、その未来が、10年後が見えたんですよね。可能性が見えたというか。よく扱えば良い未来になるかもしれない。けど、悪い方向に進めば、小さなブームで2、3年後には廃れると思ってます。