日本一人口の少ない村、青ヶ島村のYouTuber・佐々木加絵さんが“島暮らし”を発信する連載企画。
東京都心から約360km離れた人口160人(2024年7月1日時点)の小さな島・青ヶ島。交通手段が限られていて、簡単に上陸できないことから、別名「絶海の孤島」と呼ばれている。
そんな青ヶ島の日常をYouTubeで発信しているのが、青ヶ島在住の佐々木加絵さん(40)。加絵さん曰く、「私にとっては普通なのですが、島外の人からすれば、青ヶ島の日常は非日常なのかもしれない」という。
青ヶ島の人たちは、いったいどんな暮らしをしているのだろうか。今回は、先日行われた東京都知事選をテーマに、青ヶ島の日常を紐解いていく。
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青ヶ島の都知事選の投票率は84.0%だった
青ヶ島は都心から約360km離れていますが、東京都に所属する島です。だから、先日行われた東京都知事選も、しっかり投票してきました。選挙期間中、村内は「この候補者の公約が気になる」「この公約が実現したら、島がもっと良くなりそう」など、選挙の話で盛り上がっていました。
今回の都知事選、青ヶ島村内の投票率は84.0%でした。都内の自治体の中で、2番目に高い投票率だそうです。過去の都知事選でも、青ヶ島は投票率80%前後を記録しています。
平均年齢約40歳と若い人たちが多いこの島で、なぜこんなに高い投票率を維持できているのか。それは「青ヶ島に興味関心のない人が東京のトップに立ったら、島の交通や輸送、災害対策はどうなるのか」という危機感があるからかもしれません。
なぜ青ヶ島の人は都政への関心が高いのか
例えば、青ヶ島には「三宝港」という立派な港があります。島民が通販で購入したものは、八丈島と青ヶ島を結ぶ連絡船「くろしお丸」に乗って、三宝港に運ばれてきます。
島には小さな商店がひとつあるだけなので、日用品や保存のきく食品は、通販で購入することがほとんど。だから三宝港は、島民にとってとても重要な港です。そんな三宝港の整備も、東京都や国の事業として進められています。